第21回豊田市こども発達センター公開セミナーを開催しました
 
 
 暖かい晴天に恵まれた平成28年11月13日(日)、総勢185名のお客様をお迎えし、第21回豊田市こども発達センター公開セミナーを開催いたしました。
 昨年度までは障がいのある子どもたちについてのテーマを多く取り上げてまいりましたが、今年の公開セミナーは「見つめて知ろう!子どものこころ」をテーマとし、障がいのある子ども達から初めて子ども全体に対象を広げ「子どものこころ」を見つめ直し、かかわりを考えていく内容としました。
 基調講演では心療内科・内科リエゾンメディカル丸の内院長 村瀬聡美氏にご講演をいただきました。そして、その後のシンポジウムでは、「支えよう!子どものこころ」をテーマとして豊田市立伊保こども園園長の加納好江氏、豊田市立若園小学校教頭の川原三佳氏、保護者の長澤幸祐氏の3名のシンポジストによるそれぞれの講演、そして討議を行いました。
 当日のセミナーの内容を簡単に紹介させていただきます。
 
 
テーマ「見つめて知ろう!子どものこころ」
講師 心療内科・内科 リエゾン メディカル丸の内院長 村瀬聡美氏
 
 精神医学、児童精神医学、心身医学を専門とされている村瀬先生からは、
(1)児童青年の情緒的問題の変遷
(2)子どもが示す今日的な精神医学的問題
  ■子どもの示す解離傾向
  ■様々な精神医学的問題と解離傾向
(3)親-子の関わりへの介入
  ■産後うつ病をターゲットとして
以上の項目にかかわる内容のご講演をいただきました。
様々な症例を挙げられながら、子どものこころを分かりやすくお話してくださり、「親子のかかわりが子どもの情緒的な問題に関係している」そして「子どもの働きかけの意図を読み取り、
うまく応答していくことが子どものこころの健康にとって大切である」とまとめられました。
 
 
 
  テーマ「支えよう!子どものこころ」
   
シンポジスト
  加納 好江 氏  (豊田市立伊保こども園 園長)
  川原 三佳 氏  (豊田市立若園小学校 教頭)
  長澤 幸祐 氏  (保護者)
   
コメンテーター
  村瀬 聡美 氏  (心療内科・内科リエゾンメディカル丸の内 院長)

  
座長
  馬渕 晃好    (豊田市こども発達センター 医師)
   

 こども園で長年たくさんの子ども達とかかわってこられた加納先生は「乳幼児の子どもを支える」という観点から
(1)0歳児から5歳児までの子どもの心の育ち
(2)園ではどのような取り組みをしているか
について、事例を加えながらお話いただきました。
乳幼児期は人生の底辺を作る大事な時期であり、育て急がないこと、みんな違っていいと認めること、人間が本来持っている力を信頼することが、子どもの確かな育ちになることをお話くださいました。

小学校の教頭、特別支援教育コーディネーターでいらっしゃる 川原先生からは
 (1)小学校に入学したときに子どもたちは何に戸惑うのか?学校の先生はどんなサポートをするのか?どうやって学校と協力していけばよいか?
 (2)子どもたちが大きな困り感を抱えないためにどんな準備が必要か
 (3)子どもたちの健やかな育ちを支えるための豊田市の特別支援教育の取り組み
についてお話いただきました。
豊田市が「地域のこどもを地域で育て、支援する」という特別支援教育の重点取り組みに
向かって力を注いでくださっていることが分かりました。

豊田市こども発達センターのひまわりで療育を受け、現在は地域の小学校の特別支援学級に通っているお子さんの父親でいらっしゃる長澤氏からは、保護者の立場からお話をいただきました。
 診断前後の思い、そして障がいを受け止め子どもの将来のために考え行動してこられたこと、ご夫婦で育児をしてこられたこと。また家事、育児、仕事、療育の役割分担、そしていろいろな方や関係機関とのネットワーク作りの大切さについてお話されました。

 (討議)
それぞれのシンポジストの講演後、討議を行いました。会場のお客様から「豊田市内の学校で行われている教育相談」「インクルーシブ教育について」「子どものこころに寄り添うために心がけていること」など様々な質問が出され、シンポジストの皆様にそれぞれの立場から答えていただきました。
子どもたちが健やかな成長をするために、私たち大人、社会がどうかかわっていくかを改めて考える時間となりました。

(参加者のアンケートより)
・子どものこころについて、いろんな面から勉強になりました。
・基調講演の各時代における特徴的な問題は興味深かった。子育てをする親もそれぞれ育ちへの背景があるととても感じた。データや理論だてた話と共に具体的な支援を示していただけたところがよかった。
・保護者の方のお話が聴けてとても良かったです。園での関わり方の参考になりました。
・シンポジウムでは先生方、保護者の方が子どもへの愛情を元に、子どもさんたちへのかかわりをされていることが伝わってきて、自分も励まされるような気持ちになりました。

この度の公開セミナーにはたくさんの皆さまにご参加いただき、本当にありがとうございました。
私たち豊田市こども発達センターは、これからもお子さんの健やかな育ちをお支えするオアシスのような施設をめざしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 
閉じる
やじるし このページのTOP